家族ががんになっても希望は消えない。

母が肺がんステージ4になってからの記録です。希望は常にあると信じて日々を過ごしています。

がん患者交流サイト「5years」の紹介

皆様こんにちは。もち丸です。

 

最近は寒くはなってきたものの、気持ちのいい晴れの日が続いていますね。散歩やランニングがとても気持ちがいい日々です。

やはり私達も動物の一部ですから、太陽を浴びると気持ちがいいです。なるべく生き物のリズムを大事にした日々を過ごしたいものです。

 

さて今日は私が利用している、「5years」というサイトを紹介します。

5years.org

このサイトはがん患者及びその家族が利用出来る交流・支援サイトです。

私はこのサイトを利用して日々の不安を吐き出したり、他の人の体験談等を聞くことで、ガス抜きや気持ちの整理に役立てています。

今回サイトのご紹介をするとともに、ブログ右側(?)の「リンク」項目欄にもサイトURLを登録しましたので、興味のある方はどうぞご覧くださいませ。

 

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1、5yearsとは?

このサイトはNPO法人5yearsが運営しているサイトで、日本最大級のがん経験者コミュニティサイトです。

利用に関しては患者自身はもちろん、患者家族も利用することが出来ます。サイトの機能は多数ありますが、私は日々の生活や母の治療で感じた事を書き込んだり、他の登録者に体験談を聞くといったことをメインの利用としています。

 

人によってどのように使いたいかは様々だと思いますが、「あまり深くは人と交流せずに使いたい」という方も、日々の気持ちをポンッと吐き出す場所として使う事も出来ますよ。

 

 

2、5yearsとの出会い

私がこのサイトの存在を知ったのは、母の通院している病院に置いてあったパンフレットからでした。

ただ私は当初「こういうサイトって怪しくない?本当に大丈夫?」と思い、登録をためらっていたのです。(笑)

 

私は母が病気になってからは毎日がとても苦しく、とても一人では抱えきれないということはわかっていました。

ですが友人に相談しても経験の無い人には通じませんし、経験のある方でも「家族をがんで亡くした」という方の話は正直聞きたくありませんでした。

何故なら私の母は今生きているからです。そんなネガティブな情報は知りたくないと思いました。

 

他にも病院の相談センターや精神腫瘍科を利用したこともありますが、もっと日常的に気持ちを吐き出せる場所が欲しいと思い始めました。

ネットや本で前向きなエピソードを探そうと試みましたが、「もう限界だ、このままでは潰れてしまう。何かないのか。」というところまで追い詰められました。

その時頭に浮かんだのが、登録をためらっていた「5years」の存在でした。

 

 

3、サイト登録

そしてとにかく自分の気持ちを吐き出せる場所が欲しいとの思いから、私は5yearsに登録することにしました。

 

ちなみ私が5yearsの利用を考えた時に気になったのは、匿名性を持って利用出来るかという点でした。

私達家族は母の病気のことをごく少数の人にしか伝えていません。その為万が一にも周りの人に状況を知られるのは避けたいと考え、ある程度匿名性を持ってサイトを利用したいと考えたのです。

ですがその点は問題ありませんでした。

サイト利用時はニックネームを使用することが出来ますし、加えて書き込み内容に注意することで安心してサイトを利用出来ます。

※ちなみにサイト内でもニックネームを使っている人が多数です。

 

またこのサイトでは任意で病歴や状況を登録することも出来ます。

もちろんどこまで詳細に情報登録するかは個人の自由ですし、登録情報は後から更新することも出来るので、登録時に全てを登録する必要はありません。

 

 

4、どんなサイトなの?

さて先に少し触れましたが、このサイトには「現在治療中の方」「治療が終了した方」、そして「患者自身」とその「家族」が登録しています。

 

書き込む内容としては「治療が上手くいった」のようなポジティブなものもあれば、「今日こんな治療があって辛かった」、「苦しくて仕方ない」のような胸の内を吐き出すようなコメントも多いです。

私はどちらかというと後者の書き込みが多いですが...(笑)

 

サイトには色々な機能がありますが、私は辛いことや不安なことを書き込むことで、感情のガス抜きをすることが多いです。そしてそれらに対して登録メンバーから共感や応援等のリアクションを頂くこともあります。

ただ私は人のリアクションを意識しすぎてしまうと疲れてしまうので、最低限のマナーを守りながらマイペースでこのサイトを利用しています。

それでも家族や医師にも話しにくいような自分の気持ちに共感してくれる人がいると、少しホッとします。「あ~、俺の気持ちを理解してくれる人がいる」と。

 

このサイトを利用している方は、ほとんどが何らかの形でがんに関わったことのある方達です。皆辛さや痛みを経験した方達です。それ故決してきれいごとではない応援の形がこのサイトにはあると感じます。

 

またこのサイトでは日々の書き込みの他、自分が聞きたいことに関して質問することが出来、他の登録メンバーに体験談やアドバイスをもらうことも出来ます。

もちろん一人一人抱えているものや状況は違いますが、やはり実際に体験した方の話は非常に参考になります。例え解決には直接結びつかなくても、共感されることで少し救われることもあると思います。

 

 

5、私にとっての5yearsの意義

私にとって5yearsの一番の意義は、私と同じ家族をサポートする立場の方と気持ちを共有出来る点にあると思っています。

 

私は母が病気治療中という患者家族の立場です。その為母や実際に治療を受けている方の本当の気持ちは、残念ながら理解しきることは出来ません。

でも家族が病気になって辛い思いをしている方の気持ちは、痛い程理解出来るのです。「治って欲しいと願う気持ち」と「覚悟しなければという気持ち」。その二つの間で日々揺れ動き、それでも奇跡を信じて苦悩する日々。

・「家族に長生きして欲しい。でも苦しまないで欲しい。」

・「先のことを考えると怖くて仕方ない」

・「自分に出来ることは何もない」

・「自分がしっかりとしていれば他に選択肢があったのではないか」...

 

そのような苦しさは本当に我が事のようにわかるのです。そして同じように私の苦悩もここにはわかってくれる人がいる。例え直接やり取りはしなくとも、リアクションや書き込みを通じてそれらが少しわかります。

 

このサイトにいる日々必死に状況に向き合っている方は、私にとって同志のような存在です。

そのような場所が一つでもあることと、一つも無いことは精神的には全く違います。特にコロナの影響で直接患者会のようなものに参加するのが難しい現在、このようなサイトの存在を大変ありがたく感じます。

 

 

6、最後に

病気というのは患者自身はもちろん、サポートをする家族も正直大変です。(もちろん母や治療を受けている方を責めるつもりは一切ありませんよ!)

特にがんは「がん種」や進行度、治療内容や個人の状況によって、その人独自の大変さ、苦しさになると思います。

そしてネットや本にある膨大な情報に溺れ、落ち込み、心身共にギリギリまで追い込まれる方も多いと思います。

 

ただ私は100回励まされるよりも、1回でも「辛いよね」と共感してもらえた時の方が癒されることもあると思っています。

その為今何かしらの形で「がん」というものに関わっていて、「何か場所が欲しい」、「少しでも楽になれるような何かを探している」。そんな方は今回ご紹介した5yearsを利用してみてはいかがでしょうか。

 

皆様(もちろん自分も!)の心身に、平穏が訪れますように。