家族ががんになっても希望は消えない。

母が肺がんステージ4になってからの記録です。希望は常にあると信じて日々を過ごしています。

抗がん剤治療再開。「TS-1」と「アブラキサン」

こんにちは、もち丸です。

 

この記事を書いているのは2021年11月なのですが、なんとなく年末の気配を感じるようになってきましたね~。焦る!!

私は自分の立ち位置が落ち着いていない今の状況では、誕生日や年末等の節目は出来たことよりも出来なかったことが目立つので、精神的に落ち着きません。

しかもこの時期は寒くなっているので体の凝りも酷く、体が凝ると心も固くなる感じがします。

来年こそはと祈りを込めつつ、今日出来ることを一つずつ大切にやっていこうと思います。

 

さて前回は母の肺炎が落ち着くまでの経緯を説明しました。今回はその後の治療再開からをまとめております。それではご覧くださいませ。

 

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1、治療再開!「TS-1」服用

治療再開となった母ですが、提示された抗がん剤「TS-1」という飲み薬タイプの抗がん剤でした。これは以前治験を提案された時に、もう一つの選択肢として提示されたものとは別の抗がん剤です。

理由としてこのTS-1は抗がん剤の中でも、比較的肺炎発症リスクが低いからだそうです。母の場合肺炎の後遺症が残っている為、まずはこちらの抗がん剤を試すことになりました。

ちなみにこのTS-1は脱毛の副作用はありませんでした。

 

ただこのTS-1の治療は残念なことに、わずか1ヶ月で終了することになってしまいました。服用してから1ヶ月後の全身CT検査で、効果が無いと判断されてしまったのです。せっかく治療再開出来たのに、それは無いよと思います。

抗がん剤の効果は究極やってみないとわからない面がありますが、やっぱり期待を裏切られるのは辛いです。現状手術が出来ない以上、私達にとって抗がん剤は最後の望みなのですから。

 

 

2、抗がん剤「アブラキサン」

TS-1の治療が終了し次の治療に移ることになりましたが、治療が進むにつれ薬の選択肢が少なくなっている恐怖を感じます。

「なんで薬の耐性が出来てしまうのだろう。ずっと効いてくれればいいのに」と思わずにはいられません

やはり治療においては完治を目指せるという希望が欲しいです。もちろん医療の世界は日進月歩。治療によって長く生きていけば、新たな治療が受けられる可能性も出てきます。そうして新たな治療を受けられるようになった結果、今も元気にしている人もたくさんいるはずです。

 

さて本題に戻りますが次に提示された治療は、アブラキサンという点滴タイプの抗がん剤です。これは以前治験と共に提示された、本来使う予定だった抗がん剤です。

ただこの抗がん剤点滴を1週間に1回打つというサイクルなのです。以前行なったアリムタ+カルボプラチンは4週間に一度というスパンでしたので、ハッキリ言って物凄く大変です。

しかもこのアブラキサンは脱毛の可能性が非常に高いそうです。

これまでは脱毛が出ないタイプの抗がん剤を使えていましたが、先生曰く「がん治療を続ける限り、どこかのタイミングで脱毛する抗がん剤を使う時が来る」とのことでした。

 

 

3、天秤にかけることは出来ない

髪の毛が抜けてしまう。治療の為とは言え、母にとってショックなことだと思います。

父は「治療の為だもんな」と言いますが、こういうのって「命の為だから仕方ない」というような、天秤にかけられるものではないと思います。

 

髪の毛って人によってはアイデンティティの意味を持っている場合もあります。母にとっても髪の毛は結構自慢の部分のようでした。母は度々美容師さんから「毛量も多くて素敵な白髪ですね」と褒められていたそうで、これまで髪の毛を染めたことは一度もありません。そんな自慢の髪の毛、体の一部分を治療の為とは言え失ってしまう。私は本当に心が痛いです。

 

それと帽子は被るもののやはり人目、特に近所の目が気になってしまうんじゃないかということも心配です。

しかも良く言われるのが「治療が終わればまた髪の毛は生えてきますよ」という言葉。正直私にとっては腹の立つ言葉なんです。

だって母に治療の終わりは無いのですから。この薬が効く限りは使い続ける。でもその間は髪の毛は生えてこない。髪の毛が生えてくることは薬が終わることを意味する。そんなの辛すぎます。

でもこの治療が上手くいってくれれば母の辛さも少しは報われる。そんな思いを込めて治療に臨みました。

 

 

4、アブラキサンの効果は...

さてアブラキサン治療について、まず始めに脱毛の点をお話します。

治療を開始した最初の1週目に脱毛はありませんでした。ところが2週後の半ば頃から、お風呂で洗髪をすると髪の毛が大量に抜けるようになってきたのです。それからは頭を手でさするとごそっと髪の毛が抜けるようになっていました。

当事者である母にとってはもちろんショックだったと思いますが、それを近くで見ている家族も結構辛いものです。私は「その代わり薬が効いてくれるといいね」という言葉をかけるのが精一杯でした。

 

治療効果については3週間程経った頃、効果を感じさせる兆しが見られました。なんとリンパ節部分のしこりが小さくなっているというのです。触ってみて明らかに小さくなったのが分かるようで、これは効いているんじゃないかと私は久々に希望を持ちました。

ところが一か月後の診察で、私達は思いがけない言葉を聞くこととなりました。

 

「あまり効果は出ていないようです。しかもアブラキサンは外国の製造工場で問題が起き、しばらく供給停止になるようです」と。

 

私はそれを聞いて「は~?この先生何言ってんだ?」と思いました。

まず効果が出ていないということに関しては納得出来ませんでした。先生にもしこり部分を確かめてもらい、小さくなったことは確認出来たのですが、画像や血液データには改善は見られないとのことなのです。

ただこれだけならもう少し治療を続けてみようという話らしいのですが、どうやら製造元の工場で何らかの問題が発生し、その精査・改善の為、当面供給が停止されることが影響しているとのこと。

 

このアブラキサンは様々ながん治療に使われている薬で、がん種によっては一次治療にも使われているそうです。もちろんすぐに病院の在庫が無くなるわけではありませんが、他に治療選択肢が考えられる患者は、当面このアブラキサンが治療選択肢から除外されてしまうとのことです。

そしてアブラキサンには似た薬効を持つ薬があるものの、アブラキサンの供給停止によってその薬の需要が大きく高まり、そちらの安定供給にも問題が発生する可能性があるとのことでした。

それらの要素を総合的に判断して、母には次の治療に移ることが提案されたのです。

 

母はリンパ節部分が小さくなっていたこともあり、もう少しアブラキサン治療を続けたかったのですが、次に使う薬も先生からは効く可能性が大いにあるという話を聞いた為、その提案を受け入れました。

 

 

5、最後に

母が肺炎になってからは本当に激動の日々でした。本当に心落ち着く暇がありません。加えて重症化リスクの高い母にコロナをうつさないよう、細心の注意を払っている為、かなり気を遣う毎日です。

更には私自身の転職活動。行動を広げようにも感染リスクが怖く、アクセルを踏み切れません。でも自分の為の行動をしないと、私自身の人生が動かない。もう八方塞がりの気分です。

期待しては裏切られ、また希望を見出しては叩きのめされ…を繰り返している気分です。本当によく頑張っていますよ私(笑)。

 

このように私は弱音吐きまくりなのですが、母は私の見えている範囲では取り乱したりはしません。でもやっぱり治療自体大変だと思いますし、思うように体が動かないことに対する不甲斐なさ・悔しさも感じていると思います。それに辛い副作用に見合う治療効果が出ないことは本当にキツイと思います。正直母の本心を推し量ることは出来ません。

でも母には生きていて欲しいのです。まだ何にも返せていない。それに長生きしてくれればそのうち画期的な治療法が開発されるかもしれない。

副作用に苦しむ母を見るのは本当にキツイですが、母には生きて欲しい。出来れば母が将来を楽しみになれるような何かを自分が見せたい。

 

でも多分私が楽しく幸せに日々を過ごそうとすることが、母に対する恩返し&免疫力UPになるのでしょうね。悲壮感のある目で心配しても、母にとって嬉しいとは思えませんし…

なかなかそうした心境になるのは難しいのですが、「意識して何か楽しいことをしたいなぁ」と思う今日この頃です。

 

最後に、「今がんと闘っている人とそれを支える全ての方に、状況の好転と心身の平穏をお祈り致します」